農家生まれの文学少女。

最近ハマっているものことについて紹介していきます。

職業○○というラベリングってカースト社会みたい〜カツセマサヒコさん×朽木誠一郎さんのトークイベントから感じた想い。@銀座EDIT TOKYO #どうでもいい二人

__えっと、今から始めるんですけど、なんかあれだね。

 ちょっと…。打ち合わせしないと格好が被りがち。

 

_そうなんですよ、あの…。ウェブライター格好被りがち(笑)

 

 会場に来た人たちから放たれるピリピリした緊張感を察してか、ユーモラスな入りで場の空気を和ませてくれるカツセさんと朽木さん。「参加してくれた人にできるだけ重苦しくなく、笑顔で聴いてもらいたい。」という想いが溢れ出る、そんな会話からこのイベントは始まりました…。

 

 

 

 

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昨晩、銀座ソニービルの6階にあるEDITO TOKYOという本屋さんでお二人のトークイベントが行われた。

 

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www.edit-tokyo.com

 

__『カツセマサヒコさん』『朽木誠一郎さん』って何者?

 

今回のイベントはweb関係者さん、ライターさん、編集者さんが多く、イベントレポも「書き手」側目線が多く出されそうなので、まだひよっこの私は目線を変えて「読み手」側としての立場から書かせてもらおうと思う。

  

ウェブライターの業界やツイッターでは知らない人はいないほど有名なお二人だが、私がお二人の存在を知ったのはほんの2、3か月前のこと。ライターになると決意した日くらいの時期だ。周りの人に話してもほとんど知っている人はいない。

 

これは別に失礼なことを言っているわけではない。

 

事実として【webライター】という職業において“有名か・無名か”なんて、その業界関係者やその分野において精通している人以外の人間には正直なところ「どうでもいい」ことなのである。

 

 

形式ばってご紹介すると、

このような経歴・実績を持つお二人。

 

 

“【プロフィール】

カツセマサヒコ:編集プロダクション・プレスラボ所属のライター/編集者。1986年生まれ。7万5000人を超えるTwitterフォロワーへの発信力を活かして、記事広告やコラム、エッセイ等を執筆中。趣味はスマホの充電。

 

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twitter.com

 

朽木誠一郎:編集プロダクション・ノオト所属のライター/編集者。1986年生まれ。『Mac Fan』で「医療とApple」連載中。紙媒体は『プレジデント』『WIRED』などで執筆。ウェブ媒体は『現代ビジネス』『Yahoo!ニュース個人』などで執筆。趣味は大盛りとお代わり。” 

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twitter.com

引用元カツセマサヒコ × 朽木誠一郎「実際、どうなの? ~××ライターと、〇〇ライター~」 in東京 - パスマーケット

 

注目すべきところと言ったら、カツセさんと朽木さんが同年代生まれであるということと趣味が想像通りなことくらいだ。

 

それくらい、普段webメディアやSNSでたまたま流れてきた記事を読む人にとっては経歴や実績なんてものは「ぶっちゃけどうでもいいこと」なのだ。

 

 

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_お互い、業界歴が一緒、四年だね。

_ 早々、で、同い年。

_そう、同い年。だからまあ、

_今「マジで?」みたいな顔した人ちょっと立て!(笑)

_(会場が笑いに包まれる。)

_いいじゃんそこは(笑)

_そこはね(笑)違う意味かもしれないから(笑)

_なるほどね!

_誰も老けてるなんて言ってないよ。

_ふとっ…。えっ!?(笑)

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と終始、仲の良さを感じる和やかな雰囲気。

 

画面越しだけじゃない二人の人間性を直に感じることができてまたさらに好きになったし、この二人の書いた記事なら読みたいと純粋にそう思った。

 

__ 「実際どうなの?」~××ライターと、〇〇ライター~

 

 前置きが長くなってしまったが、今回のイベントの題材はこれ。

【××ライター→読モライター】【〇〇ライター→職人ライター】

 

※これはあくまで話を進めるための仮の定義づけのようなものであって、今回はカツセサンが前者より、朽木さんが後者よりの立場として登壇された。

 

この時点で、一読者としては腑に落ちない気持ちが生まれていたのだが…。

 

今回この話題が取り上げられるようになったきっかけはこちらの記事だ。

 

news.yahoo.co.jp

 

まあ、要するに“「ライター」っていう職業も今じゃ、知識量や文章力、技術面だけじゃなくて共感や書いている人の人柄、個性を売りにしてるやつが増えてきてるよね。”と、現代における「ライター」の多様性を「読モライター」というレッテルを貼って差別化したのだ。

 

これに対し、お二人の立場からどう思うかというテーマだったが、さっきから度々出しているある一言ですべて完結してしまった。

 

__ぶっちゃけ、どうでもいい。

 

 

これは、誤解を招いてはいけないのであえて補足させて頂くとカツセさんが真面目な、所謂「職人的な記事」を書いていないかと言ったらそうじゃないし、朽木さんが全く「読モ的な記事」を書いてないかと言ったらそうでもない。

 

 

実際、こんな記事も書いているんだという紹介もされていた。

omsolar.jp

 

 

yorimichi.airdo.jp

 

ただ本人が書くことで「伝えたいこと・もの」、それに「伝えたい対象者(読者)」が違っていて、各々が思い描くなりたい自分、目標とする到達点があるからこそあえて選択しているだけであるという。

 

ここでも読者目線から語らせて頂くとしたら、どちらの記事も必要でありその記事の価値は私(読み手)が決めることだということ。

 

__【職人ライター】と【読モライター】のメリット

 

トークの中盤では、二種類に分けた時のライターとしての

いいところをお話ししてくださった。

 

が、今回は読者目線ということであえてここには触れないことにする。

 

ライターを目指すうえでのいいアドバイスになったことは間違いないので、参考にしたい方は、イベント直後、秒速であがったこちらの優秀すぎるライターさんの記事を読んでみてください。

 

medium.com

 

 

今回のイベントで印象に残った言葉を一つずつだけ取り上げてみる。

※響いた言葉はたくさんあったが特に強く相槌を打ってしまったところ

 

 

__肩書きなんて何でもいい。いいものは広めたいじゃないですか。

 

カツセさんのこの言葉。

 

これは「書き手」「読み手」双方に共通する気持ちであって、書き手側は伝えたいことや想いを文字というコミュニケーション手段を用いてカタチにして残し、一人でも多くの人に読んでもらえるようにSNSや口コミで「読んでください!」と叫んでいるだけ

 

それに対して読み手側はスルーしたり、クリックしたりアクションを起こす。そして、読み終えたときの満足感や充実感、これはもっと世の中に広めるべきことだと判断して初めて「よりたくさんの人に広まる」

 

そういう、根本的なことを改めて教えてくれた。

 

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 __人の個性を気にしなくて大丈夫。 

 

それぞれの個性を買って起用してくれる人がいるから。 

 

朽木さんのこの言葉。

 

ライターという職業に関係なく「個性」について悩む全ての人々に優しく語りかけるように発してくれたその言葉に、「もう職業〇〇なんてどうでもよくないですか…?それよりもっと話し合うべきことがたくさんあると思いませんか?」と「読モライター」やら「作家」やら「ブロガー」やら議論している人たちに今すぐ問いかけたくなった。

 

 

その他人への身勝手なラベリングに、一体なんの意味があるのだろうか。

 

その境界線を張ることによって誰かが幸せになるのか。

 

 

まるで、人間関係において何にでもカーストをつけたがる中高生みたい。そんなの弱い人間が自分を守るために行うナワバリ争いだ…。そんなのもうやめてもっとみんなが幸せになれる議論を交わそう。

 

そうだ、明日はどんな自分になりたいか。そういうお話をしよう。

 

頭の中いっぱいに広がった想いは、たったこれだけでした。

 

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__最後に。

 

今回このトークイベントに参加して感じたのは、参加者の大半の人が「読モライター」について白黒つけるのを望んでいたわけじゃないということ。

 

そしてこの二人だからこそピリついてしまうテーマでも平和に終止符を打ってくれるのではないかと心の片隅で望んでいる人が私以外にもきっといたのではないかということ。

 

あっという間に終わってしまった時間感覚に、如何に充実したイベントだったかを実感する。そして一人の読者として、また駆け出しひよっこライターとして、もっとずっとこのお二人のことが大好きになったし、憧れであって目標になった。

 

このイベントを企画してくださった銀座EDIT TOKYOのスタッフの皆さん、登壇者のカツセさん、朽木さん。そして今回のトークイベントのきっかけを作ってくださった宮崎さん。この時間を作ってくれた全ての人に感謝を伝えたい。

 

また明日からも私はライターと名乗り続けたい。

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今回のイベントで、お二人が紹介した本はこちら。

 

その日、たまたま「下北沢について」というカツセさんが紹介していた本をカバンに入れていたので驚きと嬉しさに勝手に一人で盛り上がっていたのはどうでもいい余談である。

 

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