フォロワー10万人のコンプレックス。『失ったものを取り戻す時代』を生き抜くための自己プロデュースとは
「女子校の先生になりたい」という15.6歳の時のささやかな夢があらぬ形で、全然意図せずに叶った。
そういうことが実際結構あったなと感じますね...
そう語るのは、10万人以上のフォロワーを持ち、TLの王子という代名詞を授かったフリーライターカツセマサヒコさん。その仕事の幅は取材、執筆、編集というライター業務だけではなく、エッセイや物語を生み出すような作家の一面や、ラジオやイベントなどにでるタレント的な一面も...
今日は「自分を企画する力」を養うための特別講座のイベントレポを書きました!文字起こしするの大変だったけど、言葉一つ一つを噛み締めながら書きました...!
カツセマサヒコさん(@katsuse_m )の自分を企画する力を養うキャリア講座に参加しました◎
— ゆるみな。 (@yurumina0411) 2017年10月3日
Twitterからは想像出来ないような真面目な話に短い時間ではありましたが、とても学ばされました。早くブログにアウトプットしたくて懇親会どころじゃなかった... #SHElikes pic.twitter.com/J182SVzCWK
総計一万文字以上という文章量なので覚悟して読んでくださいね!
個人の力をつけたい人は必見です!
- 時代は起承転結で動いている
- これからの40年間を考える
- 地縁から、電縁へ。
- 大手企業への理想と現実のギャップ
- 大手からベンチャー転職のきっかけ
- 「個人の力」で生きていくためにするべき5つのこと
- ブランディングとSNS発信について
- 過去の自分からがっかりされないように生きる
- 最後に。
カツセさんが新卒で大手企業に就職してから、ベンチャー企業に転職。そして現在の独立までに至った経緯を、会場にいる人たちの今後の人生と照らし合わせながらお話ししていただきました。
約一時間という短い時の中で駆け足でしたが、妄想ツイートとは相反するような真面目な話を聞けました。きっと、そのギャップのあざとさにさらにファンからの好感度が上がったに違いないでしょう。
今日はその中でもフリーランサーとして同業の私が最も聞きたかった、フリーライターとしてのここ半年のお話を中心にイベントレポを書きたいと思います。
本当はどれもいいお話だったので全部ご紹介できれば最高なんですが...
時代は起承転結で動いている
話の序章として、取り上げてくださった話がとても好きでした。
自分の人生は自分が主役である。しかしその人生というのは時代の流れやうねりにすごく左右されがちなものなんですよね。だから時代が今どういう状況であるか、過去はどうで未来はどうなるのかっていうのを頭に入れておくことがすごく大事だと思っています。
優しく語りかけるように話すTLの王子。
ツイッターだけでなく、リアルの場でもこのあざとさ!!!!
ちなみにこの考え方を提唱したのは、ロッキンオンというグループの橘川幸夫さんという方だそうです。誰かの言葉を自分の一部に吸収するのってとても大切。
1945年の第二次世界大戦後を敗戦で終わってから40年くらいをざっくりまとめると、
(起)高度経済成長
(承)公害問題
(転)バブル
(結)バブル崩壊
という物語があり「この時代はきっと、物質的な豊かさを求める時代だったと思う」と語るカツセさん。なるほど、言われてみればそこには大きなストーリーが出来上がっていたんですね...
その時の会場は、イケメンな先生の授業だけはみんな真剣に聞く女子校の教室と化していたのはいうまでもないと思います。
あの清少納言でさえも、説教してくれる講師はイケメンのお坊さんじゃなきゃだめ!といってるくらいなので少し多めにみてあげてください。
これからの40年間を考える
そしてこの先は、失ったものを取り戻す時代だという。
この40年間で僕たちが何を失ったかというと、いろんなものを失っています。例えば待機児童問題。僕らは地域によってお友達ができていたと思うんです。
団地に住んでいて近所のおばさんの家に預けられた経験って僕が子供の頃は頻繁にあったんですよね。それがどんどん壊れてしまう、共働きや生活習慣の変化で家に親がいないというのが当たり前になってしまったから。結果、子供達が今保育園に入れず溢れていて育てる環境が失われてしまったと思っています。
また大企業がどんどん経済を豊かにする一方で、町の商店街が姿を消してしまったんですよね。俗にゆうパパママストアって言ったんですけど、そういう個人商店が大企業によって潰されてしまったんです。日本の経済が発展していくためには仕方のないことだったんですけど、それも一つの失ったものなのかなと思います。
地縁から、電縁へ。
2017年 大企業が潰れはじめ個人に戻る人が増えてきた
最近だと副業という言葉が出るようになり、企業のためというよりも自分の市場価値を上げていこうという人が現れてきています。フリーランスという言葉も当たり前のように使われていて企業の力が弱くなったからだと思うんです。
2000年からのインターネットの普及が起承転結の起の部分で、それにより地域で守られていたものを電子で守る。インターネットによってゆるいつながりで守るようになってきたのが現代ではないかなあと思っています。
と、いうことでこれからの時代は人間的な豊かさを取り戻す時代であるし、企業の力に頼るだけじゃなく個人の力で伸ばしていく40年間だということをわかっているとこれから話す話にうまく乗れるんではないかなあと。
約10分間の序章は、早口のはずなのに具体例を交えながらすごくわかりやすく柔らかい口調で話していただけたので、もうここまで終わった時点で参加してよかったなあと思えました。
そして本題に入るのですが、何と言ってもこのペースであと50分間話続けていただいたので全部書き出してたら凄まじい文字数と文章量になってしまう...。
そこで私が独断と偏見で印象に残った言葉を取り上げてカツセさんのお話をまとめて行きたいと思います!!本当は全部良かったから全部文字起こししたかったけどごめんなさい!!!
大手企業への理想と現実のギャップ
そんな好きなことを仕事にして充実した人生を送っているように見えるカツセさんも、元々は新卒で大手印刷会社に5年間勤めていました。入社前に想像していた理想と現実のギャップに悩みながらも、日々自分と向き合って生きている姿が伝わりました。
身についたスキルは「おじさんの着る作業着のサイズ当て」
世の中にインパクトを与える仕事がしたいと思って入社した印刷会社。しかし、いざその世界に足を踏み入れると....。
与えられた仕事は、作業着のサイズを聞いておじさんに配るというものだったそうです。
当時、身についたスキルは、おじさんの体型をパッと見ただけで大体のサイズがわかるということくらいです。
そう冗談混じりではにかみながら語るカツセさんでしたが、きっとその当時は自分の思い描いた姿とのギャップに衝撃を受けたに違いないですよね。
圧倒的な年功序列と終身雇用
新卒で期待で胸いっぱいの若者が大手の企業に入って待ち受けていたもの。
それは、、、
この画像はカツセさんが用意してクタさったスライドから引用させてもらいました。
この文字の並び、私の嫌いが詰まっていて見るだけで悪寒がします...
大手からベンチャー転職のきっかけ
そして、5年間勤めていた大手企業の会社員時代を経て、ベンチャー企業であるプレイスラボに転職したきっかけについて、これは他の人にも今すぐ実践してもらいたい内容だと思ったものをまとめました。
社会人三年目ではじめた『お金にならない仕事』
社会人三年目くらいの時、有り余るエネルギーの発散場所を作りたくて自分でイベントを企画したり、司会の仕事をしたり利益出ない範囲でやっていたというから驚きです。
私もライターとして独立したいという一心で寝る間も惜しんで書いたことを思い出しました....。やっぱりキラキラしてる人ほど見えないところで努力してるんですね。
その時代に磨いたスキルが今、このように大人数の前で話したり面白い企画を立てたりすることの糧になっているんだろうなあ。なんとこの時のツイッターのフォロワーは100人!人生って面白い!
師匠、『サカイエヒタさん』との出会い
そしてSNSで稼ぐということが浸透してない数年前。会社勤めのカツセさんが衝撃を受ける出来事が起こりますました。それは、サカイエヒタさんという方がSNSのアイコンを一人3000円で書くという商売をしていたこと。
「自分のスキルとSNSによる拡散力があれば会社に入らなくても稼いでいけるんだ!」ということを気付かされ、「書くことなら自分でもできる!」と思いブログを始めたそうです。
そのブログをきっかけにプレイスラボの梅田さんに声をかけてもらい、入社。その時のブレストで憧れだったサカイエヒタさんと話せたというから素敵ですよね。これは梅田さんの配慮だったそうで、その優しさ身に沁みます。
「個人の力」で生きていくためにするべき5つのこと
冒頭からこのあざとい笑顔とゲスいスライドw
いや、でもまあ個人事業主の醍醐味ってそこですよね!!!
現在、フリーランスとして活躍するカツセさん。どうしたら個人で仕事をもらってできるようになるのか、もっと自分の単価を上げるために意識してやるべきことを教えてくれました!!
セルフプロデュースってこれからの時代絶対の必要になってくる力だと思う。
1.仕事じゃないことをする
まずはお金になりそうなことをまずはお金にならないことから始めてみる。これは誰でも、余った時間でできることだと思っています。一社目も二社目の人も同じことが言えて、スキル何もないんだけど何かを磨きたいと思っているのであれば仕事じゃないことをやってみればいいい。トークイベントなどで、「僕、学生でライターになりたいです」という人からよく「どうしたらなれますか?」という相談受けるんです。「じゃあまずなんでもいいから書いてみたら?」というと、「ちょっとお金にならないこと書くの嫌です」と言い出して...。「お前何様やねん」と思ったんですけど、要するに仕事じゃないことをお金に変えるっていう根本の仕組みが理解できてないと思うんです。世の中は等価交換。スキルとお金が交換されているはずなので、まずは自分がスキルをつけるということから始めるのは当たり前だと思います。
2.願わなければ叶わない
仕事にならないかもしれない案件でもいい経験になるし、夢が叶いかけたというだけでいい31歳だなと思っています。
3.時代の流れを読む
フリーランスとして生きていく上で、カツセさんが気をつけていることは「時代の流れを読んでいくこと」だそうです。
フリーランスは誰も守ってくれないので、この今吹いている気持ちいい風もいつ敵意を向けるかわからないという状況にいます。自分を8.6秒バズーカに例えるということをよくやっているんです。今もうあまりテレビで見なくなったじゃないじゃないですか...。そう思ったら怖くて、飽きられないことを常に考えていますね。新しいことにどんどんチャレンジする。何が正しくて、何が正しくないのか判断する。VALUってものを始めるべきなのかとか...常に考えながら動かなければいけないのがフリーランスなのかな、と。
4.アンテナを張る
そのためにはアンテナを張らなくてはいけなくて、そのアンテナというのが僕にとってツイッターです。フォロワーの中に何人か自分好みの鮮度の高い情報をピックアップしてくれる人がいます。インプットのためにもツイッターを利用していますね。皆さんもまずそういう人を見つけて、「この人だったら信じられる。」「その人を信じる自分も信じられる。」という状況を作るのがアンテナを張る上で大事かなって思います。
5.インプットを諦めない
そしてインプットを最後まで諦めないこと。情報がめちゃめちゃ沢山あって諦めたくなるし、今の講義も若干諦めている人も、すでに若干諦めている人もいると思います。そこで諦めす粘り強く、どうしたら自分のためになるかということを考えて行動する人が生き残ると思うんです。僕はライターという職業柄どうしても新鮮な情報が欲しいんですよ。 ツイートのこととか、記事のこととか。特に毎週月曜日に書いてるエッセイとかはネタ、企画勝負なので。その時にどうやったらアウトプットして面白くなるかっていう視点で情報を集めてます。一冊まるごと本があったとして、二行でもそのシーンがあれば僕はその本は上がりだと思っています。そういう感覚で「アウトプットをどこでするかていうためのインプット」をずっとやらなければいけないかなって。誰しも皆、話のネタのためにインプットするというくらいのあざとさでいいので癖をつけるといいかな。
ブランディングとSNS発信について
ツイッターはアイコンと140文字で作る空想の世界
まず、これだけは言っておきたくて「僕だからできた」というわけではないです。プレイスラボに入社した時のツイートは3いいねから始まってるので(笑)それと同じ状況の人がたくさんいるはずだし、3年間で気がついたら10万人フォロワーというよくわかんない数字になっていたというだけの話なので。
同じ一般人だからあんまり、こう、「そんなの無理!」と思わないことが大事だと思います。ツイッターはアイコンと140文字で作る空想の世界だと思っていて、今日僕のこと初めて見た人が結構いますよね。
全員このくそあざとい横顔アイコンとプロフィール、ツイートをいくつかを見て「カツセサンサイコ〜〜!!!」とか思ってフォローした人もいるかもしれないけど、それってものすごい偏見だなって(笑)
実際会ったこともないし、こんなに声高いことも知らなかった、こんなに早口だと思わなかった、こんなに賢そうに喋りそうな雰囲気だけ出してると思わなかった...とか色々あるじゃん!(笑)
背伸びしすぎないことが大事
会ってもいないのに「知ったつもりになれる」「わかったつもりになれる」というのがツイッターの空想世界で起きていることだと思ってます。つまり自分自身をどんどん作り上げることができちゃうんですよ。
そのキャラクター自体はアバターのカツセマサヒコといえども、自分は自分なんで嘘はつけないし、書かないほうがいいんですけどね。いざ会った時のギャップが激しいと仕事にならないから。
だから、背伸びしすぎないことが常に大事です。
まるで自分が「何かのプロであるかのように喋る」っていうのはライターとしてもあまりやってないこと。なぜなら僕より上の人たちはたくさんいるから。そういう人たちをちゃんとリスペクトしなきゃいけないし、等身大の姿を見せる必要があると思うんです。
内面の何処かにある独特の部分を投影させて魅せてあげる
だけど自分にとって、とっておきの一部分ってあるじゃないですか。「内面の何処かにある独特の部分を投影させて魅せてあげる」ていうのが、一番正しいやり方だなと思っています。
僕自身は実際ああいうクサイことを考えている自信もあるし、ちょっとロマッンチックな自分もいる。童貞くさいところもあるし、その部分をより誇張させて大きく切り取られただけ。
魅せ方一つで変わるってことを考えて欲しいなっていうのはあります。
周りの思ってくれている上に自分を寄り添わせていく
あとは「周りの思ってくれている上に自分を寄り添わせていく」ってことはすごく大切で、フォロワーが増えてくるとなんか色々つぶやきにくいこととかも出てくるんです。けどある程度そこに甘んじてしまうのもいいのかなと思っていますね。期待外れのことやマイナスに思われることはできるだけつぶやかないように。それくらいの配慮がちょうどいいのではないかな。勝手に引っ張られて作られた『カツセマサヒコ』として、こうして今ここに立っっているんですけどそれが別に偽りの自分ではないです。背伸びが当たり前になるように暮らしていければいいかなって思うので。その結果、服装が変わったりとか...さえりさんと話してたんですけど、「アイコンのようにいなきゃいけない」って投影されていく自分がいたら、それが等身大なんですよ。人間として綺麗になっていくということもあるので、そういうのでやっていけたらいいんじゃないかなと思っています。
雑誌よりも単行本を意識
ツイートに関しては「雑誌よりも単行本を意識して書く」ことを意識しています。少年ジャンプには色々詰まっているけど、みんなが読みたいのは意外と一つだけだったりすると思うんですよね。
「妄想ツイートだけしてください」
「仕事のことだけ呟いてください」
とか言われちゃうけど、それは発信する情報がいくつか別れていて、それぞれのファンが集まって10万フォロワーになっているから。初めから色んなこと呟いていると、とっちらかりすぎてて「あいつなんなん?」ってなっちゃうので...。
ワン◯ースの緩急のつけ方
もう少しワン◯ースのような単行本を意識するといいと思います。もちろんその中にシリアスもあれば、ネタもある。そういう使い分けをされていても「でもワン◯ースだよね」っていう軸や世界観があるのがいいんですよね。
ワン◯ースは緩急のつけ方がうまいんですよ。「緩」がすごい多くて、ずっと笑っていられる。戦闘中もギャグが起きたりして...。最後の最後にようやくラスボスが出てきて、ル◯ィがブチギレて二コマで終わりみたいなね。あれはすっきりします。
普段しょうもないこと言ってる人が、急にいいこと言ったらめっちゃよく聞こえる現象あるじゃないですか。これは普段ツンツンしている男の子に優しくされて、恋に落ちる現象と同じ(笑)
「ためになること」ばかり呟こうと頑張る人が多い
ツイッター頑張ろうとすると「ためになること」ばかり呟こうと頑張る人が多いんですけど、そのバランスって意外と見る人からしたら暑苦しく感じることもあるので。ネタ挟みながら、たまにすげーいいこと言ったりとか。そういうこともタイミングみてやってみたらどうかなあ、と。そしてそれを繰り返し、PDCAを回していくことが大事。いいものを見つけたらそれを何処と無く真似して繰り返し、武器にすること。「いいねがつきやすくて拡散されやすかった」という内容をいくつかパターン分けして試すと面白くなります。
発信よりもスキルの積み重ね
「コンテンツとしての自分」ではなく「メディアとしての自分」を求めてくれている人たちがライン@。そのファン層がどんどん濃くなるように今メディアを作っている最中です。そもそも「自分で発信力を持つ必要はない」と思っていて、いいものというものは『電縁』がひろってくれるし、他者から自然といいと言ってもらえるんです。発信力に無駄に時間を割くよりも、自分のスキルを地道に積み上げていくことの方が近道だったりします。
フォロワーが多いことがコンプレックス
過去の自分からがっかりされないように生きる
最後に、自分を企画する力についてカツセさんらしいなという言葉をもらい救われました。過去の自分よりもちょっとだけ、今の自分を好きになれたらそれでいいんだって言われてる気がしました。
過去の自分がタイムマシンでやって来た時に「やっぱダメじゃん」て思われるのが嫌だから、今頑張らなきゃいけないなと思います。なんか悔しいじゃないですか、過去の自分にがっかりされたら。そのために頑張る。「過去の自分からがっかりされないように生きること」がこれからの皆さんの人生を豊かにするかなと思っています。これからの40年間というのは企業の力が弱くなり個の時代が来る。そして「失われたものを取り戻す40年間」が始まる気がします。
2000年からインターネットが普及。最近は、インターネットがボロクソ言われるようになったりとか。この後、東京五輪が来て、またもう一度「転」という名の起が来ると思うんですよね。
そういった流れの中で、いつの時代から自分が来ても「頑張ってるね」と思えるように努力していたら、自分の生きることって楽しくなるんじゃないかなって個人的には思っています。今日の講義が皆さんの人生を素敵なものに企画するきっかけになれていたら嬉しいです。
最後に。
私がライターになりたいと思わせてくれたきっかけは他の誰でもなく、その時目の前にいた「カツセマサヒコ」という一人の人物です。去年の12月、「左利きのエレン」を書いたかっぴーさんと、マテリアルの佐野さんと対談されたトークイベント。
その時はバズらせるための企画術の話でしたが今でもはっきりと覚えています。ツイッター上でふわふわしているイメージを覆すように仕事に関してすごく真面目なカツセマサヒコという存在をリアルの場で拝見して以来、そこに追いつきたくて無我夢中で書き続けました。
そして、同じフリーランスという立場まで来たのに、なぜこんなにも満たされないの
か。それは明確でした。置かれている立場が全然違うから。これにつきます。
私は独立することがゴールだと思って早くゴールしたいという気持ちばかりが先行していたのです。それ故に、スキルもノウハウも未熟です。1ヶ月必死に書いてやっと収益30万。もちろん、毎月そんなハイペースで書き続けることなんてできるはずもないのに...。
講義の後、私はカツセサンに質問をさせていただきました。
ゆるみな。
フリーのライター初めてまだ2ヶ月くらいなんですけど、私もブログきっかけで仕事をもらえるようになったんです。ですがカツセさんのように拡散力もなく、発信することに疲れてしまいました。拡散力以外でライターとしてスキルや価値を上げる方法ってどういうことがあるか教えて欲しいです。
質問の内容は、フリーランサーなら誰もが悩む価格交渉。その時にスキルや自分の強みをいかにあげて価値を高められるか。それが私の中での課題でした。そんな悩めるゆるみな。に丁寧にアンサーを出してくださったカツセさん。
カツセさん
それは、まずライターという職業が一般的にどういうスキルがあるのかということを整理することから始めるといいと思っています。それはゆるみな。さんが持っていないスキルでもいいんですよ。まず、バーっと上げてみて、じゃあ自分がどこからだったらお金にならなくても始められることなのかっていうことを知る。
そして少しずつライター全体としてのスキルを上げていって、その中に自分のオリジナリティっていうのがどこにあるのかっていうのを考えるっていうのが大事かなと。
スキルとか自分の能力がないうちに発信しようとしてもネタが苦しくないですか?
ゆるみな。
...苦しいです。
(図星すぎて心にぐさっと来ました。同時に、私の悩みに対してタテマエなしにはっきりと指摘してくれたことがとても嬉しかったです。ここで曖昧に優しい言葉を投げかけることもできたはずなのに。)
カツセさん
だよね。だと思うんで、それを先につけてあげると言えることも増えていくと思うし、なんかそういう機を狙うというか...。
発信ばっかり考えるんじゃなくて、まずは自分を育てることにシフトしちゃって一般的なライターには何が求められていて、自分だったら何ができるのか。その二つをよく考えることからよく考えたらいいかなと思います。
ゆるみな
はい、ありがとうございました。
この講義の後、先ほどのアドバイスとここまで成長させてくれたお礼を言いにゆるふわ王子の元へ。
するとはにかんだあざとい笑顔で、
「巻き込んじゃってすみません(笑)」
と謝られてしまいました。
当時、飲食からの転職で悩んでいた私が、無気力で未来が見えなかったあの頃の私が、生きる希望を与えてもらった本人に謝られたのは、少し複雑な気持ちになりました。
次会うときまでにもっとスキルを磨いて、「カツセさんのおかげで今、とても自分の人生が楽しいです。ありがとうございました。」と笑顔で言いたいです。
最後まで読んでくださった方、1万文字という長文をフリックせずに読んでくださってありがとうございました。これを読んでくださった貴方が今日一日、いい日になりますように...